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何事もない一日。
すっかり冬型の生活リズムになった感の、この頃です。
お客様のいない朝は、ただでさえのんびりしている薫風舎の時間が、 まるでスローモーションのように始まります。
朝刊と前日の夕刊(朝刊と一緒に配達)に目を通したあと、遅めの朝食。 掃除、洗濯、薪の補給等を終えて時計に目をやると、長針と短針が真上で くっついてる、てなことになるのです。
この時季、また日が暮れるのが早いこと。旭川の日の入が、31日で16時23分だそうです。晴れていても夕方4時ぐらいから薄暗くなってきて、5時前にはとっぷりと闇の中。夜になったからといって一日が終わったわけではありませんが、なんとなく、そのような雰囲気にはなります。
断じて毎日ではありませんが、このように、あっという間に過ぎていってしまう日もあるという、冬の一日です。


10月30日
選手交代
カラマツがいい色になって、文化の日が近づいてくると、私たちはシーズンの終わりを感じます。今年も大勢の人たちが、薫風舎へと足を運んでくださいました。毎日、心温まる、さまざまな新しい出会いや再会を繰り返しながら、夏のシーズンを無事乗り切ることができました。暖炉の前やデッキでの楽しいお話し、数多くの励ましのE−メールやお手紙が、私たちの何よりの支えでした。
また、今年は多くの方が、薫風舎のホームページを見てくださいました。Photo Clipや、夏から毎日書いている好き勝手な独り言のようなものを、毎回楽しみにしてくださる方もたくさんおいでになることを知り、どんなに励みになったかわかりません。
皆様、今年も本当にお世話になりました。薫風舎一同、心から感謝いたします。
さて、なんだか急に改まったことを書いてしまったのは、明日からしばらく、きょうのひとこと担当を、主人と交代することになったからです。シーズン中は、主人は私よりも忙しくて、とてもパソコンに向かうことができません。シーズン終了とともに、ここらで選手交代、といきたいと思います。主人も、きっと書きたいことがたまってうずうずしているはず。その間に私も色々とネタを仕入れて、ひょっこりと舞い戻ってきますので、どうか、今後とも、今日のひとことをごひいきに。


10月28日
お疲れ様でした。
昨日、ピアノのレッスンに来た増山遥香ちゃんを迎えに、お母さんがみえました。増山さんは、夏は農家の仕事が忙しいので、なかなか顔をあわせることもできないのですが、増山さんも私も、だいぶ時間にゆとりができたのか、久しぶりに、ゆっくり話をすることができました。
聞くと、今シーズンの外の仕事は、一昨日でだいたい片付いたそうです。農家の方たちは、この季節は特に天気との戦いで、次の日の予報が悪いと、夜中まででも外で作業をしています。一昨日も、湿った雪が降り続く中、12時過ぎまでかかって、やっとビートの仕分けを終えたそうです。本当にお疲れ様でした。
農家も宿も、これからは少しのんびりできるね、とおたがいにシーズンの労をねぎらいあいました。


10月27日
西岡水源地
札幌の月寒にある実家から車で15分ほどのところに、西岡水源地公園があります。札幌に住んでいた頃は、お天気のいい日曜日の昼下がりや、仕事の合間に、お弁当や水筒を持って、しょっちゅうではありませんが、ふらりと立ち寄ったものです。
昨日両親と、何年かぶりに、その水源地公園に立ち寄ってみました。美瑛は、すっかり紅葉が終わっていますが、札幌は今、ちょうど美しい頃です。金色や、赤鏥色に色づく森に囲まれた、そう大きくはない湖が、時折顔を出す日の光を浴びて、きらきらと輝いていました。
近所の人たちがのんびりと午後の散歩を楽しむ、しずかな公園の水辺にしばらく腰をおろし、久しぶりに休日の気分を味わったのでした。


10月26日
ボルの憂鬱
昨日、夕方実家に着いて、まずは実家のボルとティンク、ムックを家の外で会わせてみました。ボルは、ティンクを見るとすごい形相で飛び掛ろうとしました。しばらく、色々と試みましたが、どうもこのままでは、本当に血を見ることになりそうだったので、2匹は車の中に退散。私たちだけ、家の中に入り、ヌンチャクとの対面を果たしました。
ヌンチャクは、白と黒のぶちがウシのようで、すらりと足が長く、愛らしく私たちを迎えてくれました。やんちゃ盛りで、ティッシュや人形の首をくわえては、チャカチャカと走り回り、誰にでも愛想よくなついてきます。ボルを呼ぶと、必ず割り込んで、なでて、と催促するので、なかなかボルと挨拶することができませんでした。
どうやらボルは、いままでの平安な生活を、ヌンチャクにかなり侵食されているようです。みんながヌンチャクにかまいっきりになってもじっと我慢して、遠慮しながら生活しているので、日ましにストレスがたまり、すっかり沈み込んでいるように見えました。
ヌンチャクがもう少し大きくなって今の生活に慣れるまで、しばらくは、ボルの憂鬱が続きそうです。


10月25日
守分家の確執
今年、札幌の両親が、家を建て直しました。工事は、ちょうどシーズン中だったので、5月の中旬に棟上式に行って以来、今日、はじめて新しい家を見に、札幌まで行ってきます。
きょう札幌に行くと決まってから、何しろ一番の悩みは、ムックとティンクが、実家のボルと妹のところの新家族ヌンチャクと仲良くできるか、ということです。今日、守分家は4匹の犬たちが入り乱れ、大変なことになりそうです。血みどろの戦いが繰り広げられたらどうしよう。怖い・・・。


10月24日
秋の表情
今日は、雲ひとつないお天気です。晩秋のこの時季、秋の日ざしを浴びた風景は、他の季節とはたしかに違う、澄んで、そしてうっすらと黄金色を帯びた、いいようのない美しさを、私たちに見せてくれます。
枯れはじめた紅葉の木々、畑にポコポコと置かれた豆の山、秋蒔き小麦の新緑、 そして十勝岳の新雪・・・。それらが独特の表情を見せながら、季節は、ゆっくりと、しかし確実に秋の終わりへと向かって行っているようです。


10月23日
カレー天丼ーその2
先日、主人と(あっこちゃんは、釧路に旅行中だった。)久しぶりに「純平」に行ったら、またまたメニューが増えていました。その中でも、塩天丼、たれ天丼、そしてカレー天丼という3種類の味の天丼が、秋のお薦めとして大きく出ていて、目をひきました。カレーと天ぷら?いったいどんなものなんだ?カツカレーの天ぷら版か?と想像力をかきたてられ、主人が聞いてみると、カレールーがかかっているわけではなく、天丼のたれがカレー味で、さっぱりしているとのこと。そういわれても、まだ味の予想がつかず、どうしようかと迷いましたが、主人がすぐに、それに決めたので、私もイチかバチか注文してみました。
二人でマンガを読んでいると(純平はマンガ図書館のようになっているのです。)まもなく、カレー天丼が運ばれてきました。からりと揚がった大きなえびと笹身の天ぷらの上に、普通のつゆよりも濃くてつやのあるたれがかかっています。ぷーんとカレー粉のいい香りがしてきました。一口食べてみると、これは旨い!さくっとした天ぷらの香ばしさに、カレー風味の甘辛のたれが絶妙で、また、ごはんと合うこと!お店の人が言っていたとおり、味がすっきりしていて、本当にさっぱりとした天丼でした。
すっかりその味に病みつきになり、3日とあけず、今度はあっこちゃんと、嫌がる佐竹さんを連れて、また食べに行ってしまいました。あっこちゃんは大満足、へそ曲がりの佐竹さんは、まんざらでもない顔をしながら、「まあ、まずくはないなあ」と言っていました。


10月22日
カレー天丼ーその1
美瑛に、私たちが気に入っている、おいしい洋食屋さんがあります。その名を、フライ料理専門店「純平」といい、美瑛では、知る人ぞ知る存在です。むかし、駅前にあったときには、観光客の人がたくさん利用していましたが、駅の裏に移転してからは、あまり外の人には知られることがなくなり、地元の人たちで賑わうお店となりました。
エビフライがおいしくて、中でも大きなエビフライがごはんの上に4本ものった海老丼の「松」が、私たちのお気に入りでしたが、ここ3年ほどは、研究熱心なご主人が、次々と新メニューを作り出し、今では、何を食べるか本当に迷ってしまうほど、たくさんのメニューがあります。笹身フライ、メンチカツ、ロースト鳥、塩天丼、それに、釜ごはん、カレー、オムライスなど、名前だけ見るとどこにでもあるメニューなのですが、どれもご主人が素材から味付けまで、とことんこだわりぬいたものばかりで、どれも捨てがたいおいしさ。そして、それらを組み合わせた数限りないセットがあり、いつもどれを選ぶかが、私たちの悩みの種です。
今日は、カレー天丼について書くつもりでしたが、前置きがやたらと長くなってしまったので、続きは明日。お楽しみに。


10月21日
雨の週末
薫風舎のまわりの木々もだいぶ葉が落ちて、寂しくなってきました。カラマツにも黄色いところがちらほら見え始め、美瑛の秋も終盤に差し掛かったところです。
今日は、朝から雨が降ったりやんだりのお天気。どんよりとした厚い雲が、このあたりの風景をよりいっそう静かなものにしているようです。


10月20日
秋にもどる。
昨日朝起きたとき、まだ畑は真っ白でした。歩き人佐竹さんが、今日は歩くというので、いささか心配しながら、9時過ぎに丘の方まで送っていきました。
程なく日が射してきて、気温が上がり、畑の雪もあっという間に消えてしまいました。午後には、すっかりお天気は回復し、気持の良い秋にもどったのでした。
夕方、真っ白な十勝岳連峰が、夕日を浴びてピンク色に染まっていました。


10月19日
極寒の金山湖
昨日は、お昼に到着した佐竹さんを、大雪の中美瑛の駅まで迎えに行き、ここまできたのだからと、わけのわからないことを言いながら、結局吹雪の中、夏タイヤで金山湖へと向かいました。
富良野の方へ向かうと、幸いだんだん雪が小ぶりになってきて、中富良野あたりでは、道も乾いていたので助かりました。
まず腹ごなしをと、北の峰のスキー場付近に行って見ましたが、お目当てのところは、皆休業中。車でうろうろしてみても、全然人は歩いていないし、あまりにも閑散としていて、寂しい気持ちになってしまいました。「何でこんなに人がいないんだろう」、と言ってから、そういえば自分たちもこうやって家を空けているではないか、と思わず笑ってしまいました。結局麓郷の「とみ川」というラーメン屋さんで、ラーメンと餃子を食べて(思いのほか結構おいしかった。)、金山湖へと向かいました。
行く道はほとんど雪もなく、時折日も射して、秋の美しい風景を眺めながら、半年振りのドライブを、しばし楽しみました。が、峠に差し掛かるとまた雪がちらつきだし、金山湖に到着すると、そこには、いてついた湖と荒涼とした公園が広がっていました。雪がちらつく公園を、ムックとティンクを連れて3人で散歩していると、まるで拷問にあっているかのようでした。喜ぶ2匹を呼んですぐさま車に引き返し、わたしたちは、そそくさとその場を立ち去ったのでした。


10月18日
いきなり吹雪
今日、10月18日は、天気予報で前々から雪の予報が出ていました。でも、この時期の雪予報は、思っているほどたいしたことなく終わることも多いので、まさかいきなり積もることはないだろうと思っていました。ところがギッチョン、朝起きるとすでに猛吹雪、畑にもずいぶん積もって、あたりは真っ白です。
今日は、佐竹さんがくるので、一緒に金山湖まで紅葉を見に行こうと思っていたのだが。こんなに真っ白なら紅葉でもありませんが、意地の3人、死のドライブ決行予定。どうなりますことやら。


10月17日
あっこちゃん旅立つ。
このところ、ようやく良いお天気が4日ほど続いていて、今朝も、冷たく澄んだ空気のなか、真っ青な青空と昇ったばかりの太陽がまぶしいです。
今日、スタッフのあっこちゃんが旅立ちます。2泊3日、釧路湿原の旅へ。
わたしたちと一緒に、ほとんどGWから休みなしにがんばってくれたあっこちゃんですが、ここのところだいぶ空いてきたので、ようやくお休みをとってもらえるようになりました。
4、5日前から計画を立て始め、結局、釧路湿原に2泊することにしました。釧路までだと、美瑛を朝立っても、到着が夕方になってしまいます。今日は、夕方釧路で夕食をとってから、宿へ向かいます。釧路湿原の茅沼にある、六花(りっか)という宿です。明日は一日釧路湿原を散策し、明後日網走周りで美瑛に帰ってくる計画です。
あっこちゃん、気をつけて楽しんできてね。この3日間は、ちょっと寂しい薫風舎です。


10月16日
 ヌンちゃんに会いたい。
9月に、妹夫婦に家族が増えました。我が家にティンクがきたのと同じ、8月1日に生まれた、白と黒の子犬です。妹夫婦の知り合いのところで3匹生まれて、妹たちが一匹もらい受け、あとの2匹の里親も必死で探して、なんとか無事、みんな行き先が決まったのだそうです。
9月2日にコンサートの手伝いに来てくれた妹が、写真を見せてくれた時には、まだようやく目が開いたばかりでした。本当は3ヶ月くらいは親と一緒にいるのが理想なのですが、あまり良い環境ではなかったので、獣医さんと相談し、9月6日、はれて妹夫婦の家族となったのでした。
ブルース・リーファンである妹の夫がヌンチャクと命名し、みんなの不評を買いましたが、今ではその名前も定着し、すくすくと育っているようです。
いるようです、というのは、わたしたちは全然お休みがないので、札幌に帰れるはずもなく、9月2日以前のヌンちゃんの写真を見て以来、電話で様子を聞くしかないのです。話しによると、どんどん大きくなっているとのことなので、ああ、会える時にはもう大人になっているかも。早くヌンちゃんに会いたい!
ー追記ー
誕生日や家族になった日を聞くため、妹たちに電話をしたところ、「むちゃくちゃかわいいと書かないと、抗議の電話が殺到しますよ〜。」と脅迫されてしまいました。だって、まだ会っていないんだもん。


10月15日
 そして、SLは去っていった。
9月と10月の週末と祝日、富良野線にSLが走っています。
昨日は、急に朝、主人が、それを撮りに行こうと言い出して、11時半前に、3人と2匹で出かけました。
美瑛から美馬牛に向かう単線の踏み切りが、拓真館から新栄の丘に向かう途中にあります。昔カムリのCMにもなった、谷の中の一本の線路が美しいその踏み切りに駆けつけると、もうすでに数人のカメラマンが、いい位置にずらりと並び、しかめっ面をして、今や遅しと列車を待ち構えていました。へらへらと、それぞれカメラを持って車を降りた私たちは、なんだかとても場違いでした。
主人が一眼レフを持ったので、私がデジカメの担当となってしまいました。いい場所を探して、真剣カメラマンの肩越しにうろうろしてみましたが、背が低いので、どこへ行っても、見えるのはカメラマンの背中ばかり。仕方がないので、踏み切りの反対側で、カメラを構えていると、程なく煙が見えてきました。あわてて、シャッターを押そうとしましたが、全然動きません。あれれ?電源を入れ忘れたか?前のキャップを回してみると、今度はファインダーが真っ黒。ちょっと待ってよ!慌ててもう一度まわすと、電池切れのサインまで出て、とにかくシャッターが切れません。そうこうしていると、あたふたしている私の右横を、まるで嘲笑するかのように、白い煙を吐きながらSLが走り去って行ったのでした。
みんなに、大ひんしゅくを買ったことは、言うまでもありません。


10月14日
 くりじゃが
9月から11月くらいまでにお泊りになった方には、お馴染みの「くりじゃが」。身が黄色くて、くりのようにホクホクとした「くりじゃが」は、食べるたびに感動する、おいしいジャガイモです。この時季「くりじゃが」の焼きイモは、オープンの時以来、薫風舎の朝食の顔ともいえる人気メニュー(メニューというにはちょっとおこがましい、ただの丸焼きですが・・。)です。
うちでは、丸のままホイルに包み、まきストーブに入れておくか、熱効率を良くするために自然塩を敷き詰めた(塩は何度でも使えます。)バットに並べて、オーブンで1時間ばかり焼いて、まるごとお出ししています。
くりじゃがは、これも秋にお泊まりいただいた方にはお馴染みの、薫風舎のすぐ近く、沢尻農園(Tel&Fax 0166−92−4965または0946)か、白金温泉に向かう途中の藤原ファミリー農園(0166−92−4792)で宅配してくれます。どちらも、とても親切でおいしいです。くりじゃがのほか、雪化粧という種類のかぼちゃもお薦めです。詳しくは、直接お問い合わせください。


10月13日
ムック、種まみれの巻
 夕べ11時頃、ほとんど満月に近いきれいな月を見ながら、ムックとティンクを連れて散歩に出かけました。いつもは真っ暗な夜道が、月あかりで随分明るかったです。
月に興奮したのか、ムックはいつにもまして、あちらこちらと草むらの中を走り回りました。家に帰り着いて、主人がムック達の足を洗い、私が玄関で待ち受けていると、主人が「大変だぁ!」と叫びながら、みんなを連れて入ってきました。見ると、ムックが全身種まみれになっているではありませんか!思わず、私は立ち尽くし、呆然としてしまいました。まだ緑色の、細かい毛のついた三角の小さな種が、数えるまでもなく無数に、顔を中心に体中についているのです。特に髭のまわりは、いくつもの種が毛と絡み合って、大変なことになっていました。
プライベートに戻ってから、その種を一つひとつ毛からとるのが大変だったことといったらありません。ムックは観念して、時々毛が引っ張られると小さな声で「ヒン・・・。」といいながら、私が種を取っている間じっとしていたのでした。
でも、まだこの種はマシな方。もう少しすると、最もたちの悪いアザミの種が出てきます。アザミを全身に絡めたムックを想像すると、今からため息が出ます。


10月12日
凌雲閣
  一昨日途中で引き返して、無念の思いをした十勝岳温泉凌雲閣に、昨日は無事たどり着く事ができました。連泊されていた一人旅の北脇さんと一緒に、4人で山へと向かいました。ムックとティンクは、今回は留守番です。
白金温泉から、望岳台、吹上温泉、そして十勝岳温泉と、群生している木の種類が徐々に変わっていくので、紅葉の色合いが、少しずつ違います。吹上温泉のあたりは、白樺が多く、黄色と緑のコントラストが美しいのですが、その先から少しずつ赤が増えてきて、十勝岳付近まで行くと、鮮やかな赤に、白樺などの黄色、エゾ松のものすごく濃い緑、それに熊笹の青磁色が見事に混ざり合って、本当に美しい景色が目の前に広がります。
その風景を眺めながら、ぬるめの露天風呂にゆっくりと浸かり、4人とも至福の時を過ごしたのでした。


10月11日
しまった!
  昨日は、思いのほか掃除に時間がかかって、十勝岳に出発するのが、12時近くになってしまいました。それでも、作ったおにぎりに、お茶とコーヒー、おやつに六花亭のバターサンドも持って、3人と2匹でうきうきと出かけたのでした。
白金から十勝岳に向かう道の紅葉はすばらしく、みんなで、おおっ!と声をあげたほどでした。十勝岳温泉に行く前に、望岳台でお昼を食べました。すばらしい景色の中でしたが、案内板に、山はかなり冷え込むので万全の防寒体制を、と自分で書いたにもかかわらず、3人とも山を甘く見た格好をしていたので、冷たい風が身にしみてつらかったです。
それから、遊歩道を1キロほど歩いて、いざ温泉へ。吹上温泉を通り過ぎたあたりで、携帯電話が鳴りました。山の中で、途切れそうな音声をようやく聞き取ると、「あの〜、今日会議の日なんですが、どうされました?」げげっ!役場の景観審議委員会をすっかり忘れていた!平謝りして、そこからUターン。凌雲閣の露天に浸かって、紅葉を眺める夢は、泡と消えたのでした。
こうなったら意地でも、温泉に入ってやる。今日は、昨日よりずっとずっといいお天気!今日こそ、必ずやリベンジを果たします。


10月10日
おにぎり
  今日は、悪天候続きだった今年の秋にはめずらしいくらいの、すこぶる良い天気です。シーズン最後の3連休を終え、だいぶお客様も少なくなるので、今日は、大急ぎで掃除を終えて、十勝岳温泉に紅葉を見に行こうと思います。
朝食の後片付けを済ませてから、おにぎりをたくさん作りました。お茶もポットに用意して、準備万端。さあ、ガンバってお掃除しなくっちゃ!


10月09日
オープンの日
  今日は、オープン記念日です。昨日は、6年前の前夜のことを書きました。オープンの日はあいにくの土砂降りでしたが、雪の結晶やコンサートでお馴染みの平松さんや、札幌でピアノを教えていた三澤さんファミリー、大学時代の親友はじめ、たくさんの方々が泊まりに来て下さいました。
平松さんはお友達とヴァイオリンを、また、父の会社の後輩、松田さんがフルートを持ってきてくださり、夕食後は前日のヴォーカルアンサンブルに、器楽独奏や声楽ソロ、器楽アンサンブルなどが加わった、楽しいミニコンサートとなったのでした。
次の日の朝は、前日の雨がうそのように青空が広がり、十勝岳連峰に真っ白な深雪が積もっていました。


10月08日
オープン前夜
  1994年10月9日に、薫風舎はオープンしました。その前日の8日、6年前の今日は、お世話になった方たちを招いての、オープン記念パーティー。この2晩のミニコンサートのために、音楽仲間の友人たちが駆けつけてくれて、薫風舎はにぎやかな幕開けとなったのでした。
オープンの数ヶ月前、札幌から本社の東京に転勤になり、いまや1児の母になって活躍中のキャリアガール、タッシーこと田代裕美さん、合唱からすっかり足を洗い、今はコンサドーレのサポーターに命をかけている長縄真弓さん、音大を卒業して、しばらく美しき肉体労働者として道路工事にいそしんだ、変り種の音楽家、たんちゃんこと岡田亜紀子(旧姓淡中)さん、そして妹の美佳と私の、5人のヴォーカルアンサンブルで、ルネサンスの合唱曲や、コダーイのイタリア語によるマドリガル、私が編曲したオーヴァーザレインボーなどを披露しました。
みんな忙しいスケジュールの合間を縫って、何度か練習のために集まってくれました。当日は、スタッフとして、厨房の内や外の仕事、掃除まで手伝ってくれて、今思うとシッチャカメッチャカの2日間を、おかげで何とか乗り切ることができたのでした。


10月07日
初雪
  昨日は、夕方までずっと、十勝岳の頂上付近には雲がかかっていました。昼間、ちょっと紅葉を見に望岳台まで行ってみましたが、山の方は土砂降りでした。
夕暮れ時、子供のピアノのレッスンをしていると、目の前の風景に美しく光が差し込んで、山の雲もようやく上がってきました。夕日が当たって鴇色に染まった十勝岳の頂上付近に、粉砂糖をまぶしたようにうっすらと雪がかぶっていました。


10月06日
色づく
 久しぶりに十勝岳連峰が七分ほど顔を出すと、山の紅葉がもう裾野まで降りてきているのが、ここからでも良くわかりました。
ここ2、3日で、気温がぐっと下がったためか、周りの木々の色も、見るたびに変わってきているようです。いつもより遅いと心配していたら、ここにきて、急に思い出したかのように、いっせいに紅葉が始まったようです。


10月05日

さっぱり
  昨日、3ヵ月半ぶりに、ようやく美容院に行くことができました。しばらく来れないのでと、6月中旬にものすごく短く髪を切ってから、もうどうしようもなく伸びて、山姥のようになっていました。いつも9月の中旬には何とか行けるのですが、今年は身動きが取れないまま、昨日に至ってしまいました。
6年前からずっとカットをお願いしている、イイ男系大野さんに、いつものごとくあきれられながら、ようやくさっぱりして、今日から身も心も秋モードです。


10月04日
倫敦館
 昨日、今日のひとことにお気に入りのビストロの話を書いたら、早速、旭川の老舗染物屋さんの若旦那、阿部さんからメールが届きました。高校時代、札幌の倫敦館という喫茶店に良く通ったという阿部さんは、私とたしか同い年。そうそう、倫敦館、ありました。北5条通りの一本南に、道の間に広い公園のある、そこだけ車が少なく妙に静かな通りがあります。西11丁目から西に伸びるその道の始まるところ、ちょうど植物園の裏に、倫敦館はありました。
私がよく行ったのは、高校を卒業してからだったと思いますが、普通というよりは、一時期私の中では、もっとも素敵な喫茶店の一つでありました。コーヒー中毒の私ですが、倫敦館では、当時流行っていたアイスティーを注文することに、ちょっとお洒落を感じたりしました。喫茶店なのに、メニューにバドワイザーがあるのも大人っぽく思え、難しい本などを片手に、ガムシロップが別についてくるアイスティーをゆっくり飲みながら、その雰囲気にしばし浸っていたのでした。
倫敦館は、その後、いつのまにか姿を消して、全然違う雰囲気のお店に変わっていました。


10月03日
「普通」の喜び
 昨日は、宿泊のお客様が少なかったので、ちょっと息抜きに、春に見つけた上富良野のビストロまで、お昼を食べに行きました。
ビストロといっても、昔のちょっとだけ洒落た軽食喫茶、という雰囲気なのですが、その、どこにでもありそうで、この辺ではめったに味わえない「普通」の感じが、妙に気に入りました。観光地という非日常の真っ只中に住んでいると、そういった「普通」の街の「普通」の生活が見える場所、というのに、この上なくあこがれるのです。
昔のポップスが小さく流れる、殺風景ではないが、飾り気のない(絶対、リースや手作りグッズなど置いていない。ましてや土産物など!)店内では、そっけない奥さんが注文を取り、奥で、いかにも料理好きそうで、ちゃんと勉強した風なご主人が、せっせと料理を作っていました。
札幌で言うと、北5条西13丁目、予備校街あたりに昔よくあったような、 東京なら、都心から少し離れた駅からちょっと歩けば、どこにでもありそうな、近所のサラリーマンや主婦などがふらりと立ち寄るお店、といった感じは、私たちにとって非常に懐かしく、居心地の良い空間でした。小一時間ほどではありましたが、おいしい食事と貴重な「普通っぽい時間」を味わうことができました。


10月02日
秋の旅行
 10月に入ると、ようやくシーズンの終わりも見えてきます。今年の秋の旅行は、去年に引き続き、東北。ティンクは、まだ家族になって間もないので、しばらく預けての旅行はやめて、ムックもティンクも一緒に行ける場所を選びました。もちろん、今年休みなしに本当に良くがんばってくれた、スタッフのあっこちゃんも一緒です。
秋田の乳頭温泉と、遠野、花巻、八戸を回ります。宿の予約も、食事どころもほぼ決まり、あと一ヶ月、この旅行を心の支えに、もうひとがんばりです。


10月01日
畑の達人登場!
  薫風舎のまわりの畑が収穫を終え、次々と来年に向け、きれいに整えられていく中、我が家の小さい畑だけは、どこに作物が植えてあるのか分からないほどの雑草畑と化し、見るのもつらい状態になっていました。毎日気になりつつも、とても畑に出られないもどかしさ。とても私たちには、手におえません。
そこで、ついに、畑の達人3人組の登場です。シーズンに入ると、畑や庭の手入れまで、到底手が回らないので、年に数回、高齢者事業団の方たちにお願いしているのです。最初の夏から、その都度多少メンバーが変わりつつも、ずっと来てくださっている方たちがほとんどで、うちの庭を、私たちより知り尽くしています。
予想通り、こんなにしちゃだめよ!これはこうしなきゃ!と、昨日もずいぶん怒られました。昨日朝8時頃来てくれた3人のおばちゃんたちは、収穫が終わってモンスターと化した作物たちを手際よく片付け、土が見えなくなるほどうっそうとした畑と庭の雑草を見事な手さばきで取り去って、しかも芽を出したばかりの小さなハーブさえ見逃さずちゃんと残して、うちの庭を甦らせてくれたのでした。私たちなら、数日かかってもできない仕事を、わずか1日でさっさと終えて、ニコニコと帰って行きました。薫風舎の畑や庭は、この強力助っ人なくしては、ありえないのです。